フィレンツェ七宝工芸家 茅野佐知子さん

Ciao a tutti!! みなさんお元気ですか?私、春分の日に、桜を見ましたよ!イヤー、気分が上がりますね、春はもうすぐそこ。今週も張り切って行きましょう♪

イースターを控えたフィレンツェ便り、第二弾。

今回は、現地で七宝工芸家としてご活躍される茅野佐知子さんにお話をお伺いします〜


☆七宝講師の仕事について

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Ciao チャオ !  皆さん、初めまして フィレンツェの茅野佐知子です。
17年前、偶然に参加した体験教室で 色と光 の魅力に引き寄せられ、七宝の世界へ。
その後、何かに導かれるように海を渡り イタリアで七宝焼きの普及に努めることに。
フィレンツェのジュエリー学校で七宝講座を開始してから 早いもので8年が経ちます。
学生のカリキュラム授業と 個人レッスンを担当中~。

個人授業の受講生は、ジュエリー職人に限らず 各工芸分野で活躍するプロも多い。
その中には、ミラノ、ローマ、サルデーニャ島など遠距離から通ってくる受講生もいます。彼らの情熱と向上心に 私も大いに刺激を頂きます!

七宝の職人が激減してしまったイタリア。その状況とは逆に、七宝への需要は増加中~。
最近のエナメル・ジュエリーの流行もあり、七宝講師の依頼も増えています。

イタリア全土で講師が足りない状況なので、私も 重宝されチャンスを頂戴中!

参考:講師担当してるジュエリー学校Le Arti Orafe(レ・アルティ・オラフェ)

HP下記:  http://www.artiorafe.it  フィレンツェの代表的なジュエリー学校の一つです。

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☆その他の活動は?

創作活動の他、七宝工芸・ジュエリー分野の通訳・コーディネーターとしても活動中。

日伊文化の架け橋となっております~。

例えば、現在 商談通訳の他にも 七宝釉薬の輸入コーディネートなども実行中。

日本の七宝釉薬(=ガラス質の粉末)は高品質で、イタリア人からも大好評!
日本製品が世界に広がり 新しい文化を形成してゆく。 私も 大きな喜びを感じます!
頑張ろう ニッポン! 心から応援しております。

 

☆イタリア・フィレンツェ に来て、感じた事は?    

「フィレンツェは芸術の都。 ポンテベッキオ橋をはじめ、宝飾店・職人工房が多い街」

。。と、来る前は想像し夢見てました。工芸に関しても活気ある街だと信じてました。

でも実際は、ユーロ導入・税金高の影響も有り、工芸界は停滞気味。

精巧な手仕事に見合う収入が見込めず 後継者も減少し、閉鎖する工房が多い現状。

イタリアの七宝界も同様。

ビザンチン・ルネサンス時代から19世紀までの傑作が、美術館で栄光を語るが。。!

以降、職人の数は激減。フィレンツェの七宝工房も、現在 わずか 5か所ほどに!

イタリアの熟練職人「マエストロ」達。 時と共に 彼らの高齢化も進んでいる状況。

フィレンツェ滞在10年間に、私も 何人ものマエストロを天国に見送りました。。。

日本・イタリアで御指導いただいた恩師のためにも、「七宝の文化」をイタリアで広める事は、私の「夢」というよりも「使命」だと思っております。そして、長期滞在させていただいた「イタリアへの恩返し」でもあると信じてます。

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☆フィレンツェの魅力は?              

 

世界遺産の街 フィレンツェは、街中が ルネッサンス美術の宝庫。

伝統職人の仕事を身近に見る事ができるのも、フィレンツェの大きな魅力!

そして、丘に囲まれたフィレンツェから少し郊外に行くと、大自然が広がる。

例えば、中心街から車で20分の距離の我が家は 街の喧騒がウソのように静寂な楽園~。

敷地内に 鳥・ウサギ・鹿・キジはもちろん、イノシシも多数出没!(ど・田舎です!)

なんと、我が家の水道水は井戸式(ポンプ)。 雨不足の時期は断水になっちゃうコトも!

(いちおう Villa(ヴィッラ)というカテゴリーに入る建物なのですが。。!)

この 21世紀とは思えないイタリア田舎生活の不便さも、住めば都~!

トスカーナ田園風景の中に身をまかせると、心が 深く癒されますョ!

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☆イタリア人の魅力は?

自然体で あくまでも無理せずマイペースに 「今」という瞬間を生きるイタリア人。

日本人から見ると かなり怠け者(?)に思える彼らの生き方。。!
イタリアで仕事を始めた当時は、私も この遅いペースにイライラさせられましたョ!

でも 今は、このペース 実は 人間として大切な生き方~だと、私も思うのです(^.^)

喜怒哀楽の激しいイタリア人は、ある意味 とっても人間的(動物的?!)な国民。

仕事の際に 人と人のつながり(コネ)が大きく左右するのも、この国民性のため。

就職はもちろん 取引の際も、人の紹介~という鍵は たいへん強いですネ。

ちなみに、私が七宝講師の仕事と出逢ったのも 知人の紹介がキッカケでした。
人との縁(えん)を大切に育て、家族を第一に思い、余暇を徹底的に楽しむ イタリア人。まだまだ 彼らから学ぶ点は多いです~!

☆マイブームは?

・「 山歩き 」:

トスカーナ地方は、海あり山あり 自然の宝庫。
標高2,000メートル の山を歩いていると、頭も心も すっきりリフレッシュ!

・「 ヨガ 」:
毎朝、田園風景の中で 鳥の声&新鮮な空気を満喫しながらヨガ。
心身ともにエネルギー充電~。

☆好きな言葉は?

偶然とは すなわち必然である 」 、「 ポジティブ思考 」。

☆今後のビジョンは?

イタリア国内を中心に、文化的レベルの 七宝焼きの普及:

・イタリア語の「七宝焼きの教本」執筆&出版。

・イタリア七宝協会の設立:  日本・イタリアの七宝の 相互紹介・文化交流・研修など。

・七宝の工房&ギャラリー開設(フィレンツェ)。七宝講座開催。

・七宝工芸のグループ展&個展開催。

☆日本の働く女性 皆さんへのメッセージ

「 オンリー・ワン 」:

20代の頃は、私自身 ひたすら進路を模索。「自分探し」を続け、転職も経験しました。

「こんな仕事、誰でもできる!自分には もっと実力発揮できる場所があるハズ!」と、

今思うと 経験も無いのに かなり肩の力が入ってトンガってた~と思います(笑)。
だいぶ遠回りもしましたが、時を経て「自然体」に暮らす中 ふと気付くと イタリアで 自分の道と出逢ってました。(年齢を重ねるって なかなか素晴らしいコトですネ!)

「オンリー・ワン」自分にしかできない生き方。我が道は 焦らず楽しく見つけましょう。

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プロフィール                   

profile_sachiko.jpg茅野 佐知子(ちの さちこ)

長野県諏訪市出身

1988-1990 アメリカ・NEW YORK留学。宝石デザイン・製作・鑑別 を習得。

「 米国宝石学会(GIA)New York校 」卒業:GIA宝石鑑定士(GG)認定証を取得。
1990-  帰国後、東京の宝飾会社にて企画デザイン担当 など。
1994-  郷里にUターン 宝石小売店に勤務後、自身の工房”アトリエTERRA “設立。
彫金・七宝オリジナル作品を展開。 国内クラフト展、ギャラリー・グループ出展多数。
2002-  渡伊。FIRENZE(フィレンツェ)にて 新たな創作活動を進展。
2002-2003  「 BINO BINI Scuola Internazionale dell’Arte dei Metalli 」にて 彫金の修行。
2003-現在まで、Firenzeのジュエリー学校”Le Arti Orafe”にて 七宝焼き 講師。「 Inhorgenta Europe 2004 」(ドイツ・ミュンヘン 国際時計宝飾展)グループ出展。

通訳、コーディネーター歴:
「VICENZA・AREZZO国際宝飾展」「フィレンツェ国際職人展」「Pitti服飾展」など 多数。

現在、イタリア人の夫と フィレンツェ郊外の田園風景の中で暮らす~。

来年 フィレンツェ在住 10年を迎える。

ブログ:     http://arterra.cocolog-nifty.com/blog/

写真 1: ジュエリー学校「Le Arti Orafe」の展示会 風景1

写真 2: ジュエリー学校「Le Arti Orafe」の展示会 風景2

写真 3:  Sachiko Chino作品  (七宝ペンダント: イエローK18・ 貴石 )

写真 4:  Sachiko Chino作品  (七宝 額作品)

写真 5:  Sachiko Chino作品 (七宝ペンダント:  ホワイトK18・ 貴石 )

写真 6: Sachiko Chino作品  (七宝 額作品)

写真 7:  「ポンテ・ベッキオ橋」宝石街

写真 8:  「Duomo大聖堂」

写真 9:  現役の ジュエリー職人(マエストロ・Penko氏)

写真10:  我が家からの眺め~

写真11:  トスカーナ田園風景

写真12:  Sachiko写真。 ヨーロッパ展示会 出展風景

イタリアで一番好きな街 フィレンツェ・・・

Hiya everyone, hope you are all set for the brand-new week!! みなさん、お元気でいらっしゃいますか?

明日は春分の日、春が恋しいシーズンです。

欧米諸国では、イースター=復活祭が来月8日と2週間を切りましたので、ホリデーの話題も欠かせない頃・・・

私は、「パスクワ」(イタリア語でイースター)前のフィレンツェに来ております。

イタリア大好きな私ですが、トータルで一番好きな街はココ。

もちろん一番の目的は、現地で七宝工芸師としてご活躍中の「ハンサムウーマン」を訪ねに・・・

下記、やや(いや、大分)主観的?なフィレンツェ情報をおさらい、しておきます☆ prego!!

簡単な歴史:

フィレンツェは、トスカーナ州の首都

19世紀(1865年)に 一時イタリア王国の首都でした。

何よりも14世紀から16世紀ルネッサンスの発祥の地

その中心にいたのは メディチ家の人々・・・

気候: 

丘に囲まれた盆地にあるので、夏は南イタリアのシチリアより暑くなることも。冬はどんよりした曇りか雨で、かなり寒い。

歴史:

*古代ローマ時代に「フロレンチア」として生まれた 花の女神フローラの町(Florentia)が語源

*12世紀までは大切な町ではない

*14世紀の初めにいくつかの個人資金によって、繁栄しはじめ、

*15世紀にイタリア一やヨーロッパまでパワフルな銀行業で成功をし、メディチ家のパワーと繁栄によって黄金時代を迎えた。(フィレンツェの通貨はヨーロッパ共通の通貨に!)

産業・ビジネス: 

*観光業がメイン。これからの4月と10月は、地元の人口を観光客が上回る(人口約37万人の街)

*イタリア・ファッションの発祥の地。

*さらに、手工業(ジュエリー 刺繍 革製品など)や 銀行業。

*ワインと料理も盛ん。

言葉や民族性(メンタリティ):

イタリアの中でも、異端?

*フィレンツェのイタリア語は標準語の原点(ダンテの「神曲」)、多少保守的で京都弁のよう?!

全体的にイタリア人から見て、南のイタリア語より北のイタリア語のほうが文化的な香り・・・「正当化」されているのかもしれません。

*フィレンツェ出身以外のイタリア人によれば、フィオレンティーネはほぼ100%「スノッブ」

*カトリックの宗教や道徳にあまり影響を受けず、自由・リベラル。

美食のフィレンツェグルメ:フランス料理の発祥の地?!

イタリア料理と言えばパスタやピザというステレオタイプがありますが、実はイタリアに肉の文化はあります!

*気取った料理ではなくて、農家の料理というイメージで、肉が中心。シンプルで豪快。

*またはイタリアの中でも「トリッパ」や「ランプレドット」(内臓料理)が有名。

*昔はお肉と言えば丸焼きという習慣があって、生ハムやサラミも沢山。

*16世紀イタリアのメディチ家のカテリーナ・ディ・メディチ(フランス語ではカトリーヌ・ド・メディシス)がイタリアから美食の文化をもたらした。

*イタリアのステーキの王国は、フィレンツェ。Bistecca alla Fiorentinaは 人生に一度、現場でたべてほしい! 500グラム!(厚さ5センチ!)

*美味しいステーキにあうのは、濃厚なキャンティワイン。キャンティ地方は世界的に有名なワインの産地 場所はフィレンツエのすぐ南(シエナとフィレンツェの真ん中 フィレンツェから車で30分)
*秋のグルメも最高、9月がぶどう、10月からは ポルチーニ、白トリュフ、栗、オリーブの収穫のシーズン

フィレンツェとアート:

アート、文学、科学、14世紀から16世紀 フィレンツェは 世界の文化を変えた「ルネッサンス」の中心地 まさに芸術の都

*ユネスコの調査では、イタリアで重要文化財で指定されている作品は 世界のそれらの約60%を占めていて、その半分がフィレンツェにある

– ヨーロッパ4番目大きい教会、サンタ・マリア・デル・フィオレ大聖堂題して「デュオモ」

– 最初は木造でローマ時代に作られたポンテ・ベッキオ

– 400年に渡って、メディチ家の宮殿だったパラツィオ・ピッティ

– メディチ家の美術コレクション、世界最高のルネッサンス美術館であるウフィッツィ美術館展示物は3000点前後。ボッティチェッリレオナルドミケランジェロラファエロら イタリアルネサンスの巨匠。

*地元のOLさんがパスを買えば、毎日美術館を15分間でも、仕事帰りで通えます。

*春は(復活祭以降)1週間の文化週間があって、国立、市立美術館が無料。

*16世紀終わり、オペラ発祥の地となった フィレンツェ、主にフィレンツェ市立歌劇場にて、「5月音楽祭」が開催される