観光ガイドのお仕事・・・イタリア・ローマより

みなさん、こんにちは!海外コーディネーター萩野絵美です。いよいよ寒くなってきましたね、ということで私早速、風邪を引いてしまいました・・・
 
さて。
随分と長居していますが、今回もイタリア!今年2011年は、国家統一150周年の記念すべき年です。
最初の首都だったのはトリノで、ローマは1871年に首都になったって、ご存知でしたか?
 
今年を振り返ってみて、日本は3月11日の東日本大震災が一番の出来事でしょう。
 

「今回のことで日本人が日本人であることを自覚した(私も含めて)この不思議な思いは説明のしようがありません。町を再建するのではなく国を作り直すということがいったいどういうことなのか計り知れません。この感覚はイタリア人にはないんですよ、統一してからたった150年しか経っていないから。彼らはもともと自分の国、ローマ、ミラノ、ヴェネチア、ナポリがあるわけで自分たちの町が先でそれから国なんですよ、ここは。その感覚は説明のしようがありません。きっとだからサッカーがあれだけ国の代表のように自分の町のチームを応援するんだと思います。

イタリア国民が一つになって”イタリア”という国の感覚を持つのは唯一、4年の一回のワールドカップだけですからね。」

そう話してくれたのは、ローマ在住・観光ガイドの瀧さかえさん

今頃の季節、ローマのクリスマスはロマンチックなんだろうな、と日本の方は思いがちでしょう?
いやいや!!
「クリスマス一色??いやー結構地味ですよ。だってクリスマスはイエスの誕生したことを祝うわけですから・・・

教会や家には各それぞれぞれ馬小屋セットが作られて祝うので、子供のいるところはやっぱりクリスマスツリーも飾りますが、サンタクロースのイメージやきらびやかな飾りつけのイメージはほとんどありません。当日なんか、24日の夜と25日の昼が大事な食事会なんですが、みんな家で食べるので、町の中は観光客が行くあてもなくうろうろする感じです。

ロマンチックなムードなんてぜーんぜんありませんよ!」
という答えが返って参りました。
 そんな、さかえさんから、観光ガイドのお仕事について、そして仕事観について、お話をお伺いしました。
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Buongiorno!

ローマ在住15年の瀧 さかえです。

現在の主な仕事はローマの観光ガイドをローマ県のガイド資格を取り行っています。

もう一つの顔は、日本の会社からの派遣社員として日本に輸入されていないイタリア商品をリサーチし、時代のニーズに合ったものなどやこれがあったら悩みが解決するのでは?といった商品を紹介することで、型にはまった分野だけではなく、幅広い視野で見ていくことを心がけています。オーガニック化粧品、毛髪、動物の洋服など・・あらゆることを手掛けています。

イタリアでは昔から薬草専門店が多く、昔は修道院などで薬草を使った商品を作り続けていた歴史があるので、今でも修道院の名前で作られているものがたくさんあります。

薬草専門店などに行くと頭痛や血圧の調整などの為にハーブを配合してもらえるので、コーヒーの国イタリアではありますが、こういうお店でハーブティを購入することも可能なのです。

森の実を集めたものや果物、サクランボやオレンジなど・・我が家では冬になるとコーヒーからハーブティに午後のひと時が変わります。

昔からオフィスの中で働くより外に出ているほうが好きであったので、今の仕事は自分には適しているかと思います。ガイドの仕事をしながら街のショップに目をやりリサーチ。薬屋さんなども日本のドラッグストアと違い、店によって取り寄せている商品が違いますので、薬屋さん自家製のフレグランスが見つかったりして、とても興味が出てきます。

ガイドの仕事は、歴史は事実変わらないことですから、それをいかに他の人とは違ってお客様に伝えることができるか。特にリピーターの方から前回と違って非常に楽しく興味を持って聞けると言われたときは、とてもうれしいですね。嘗てある大学のグループをご案内した時、一緒にご同行なさっていらした教授が言語学の先生で、最後に日本語がきれいだと言ってくださり、たくさん知っている知識をすべて話すのが人に聞かせることではなく、それを50%に抑えて話すことがプロであり、人に聞く耳を持たせる。私にはそれができていると言ってくださったのです。

このお褒めの言葉はきっと一生、私の耳から離れない気がします。何よりも心に残る一言でした。

私たちの仕事は勉強会ではないのですから、お客様もヴァカンスで旅行に来て勉強はしたくないでしょう。でもせっかくいらしたからには、ガイドブックを読めば終わるような案内はしたくないといつも思って仕事をしています。他にも仕事をしているのも、昔から一つのことだけをやっていると視野が狭くなるので、できるだけ他のこともやりながらそれも取り入れていければと思っています。先生がおっしゃったように、日本語をきれいに話している実感はないのですが、話すときには言葉を瞬時に選びながら話すように努力はしています。仕事柄いろいろな年代の人々にお会いしますが、会話で惹きつけることができるように、続けていくつもりです。

ガイド試験の時に思ったのですが、こちらは一次試験が(筆記)終わると二次試験は口頭です。

人の前で学生時代意見を言う習慣がない私たちにとって、非常に難関でした。審査官、数人を前に公開口頭試験ですから、誰でも見に来られるわけで、後ろにはすべての人たちの目があるわけで、

しかも科目ごとに終わったら横にずれていく方式。緊張で頭が真っ白になるわけです。

イタリア人はこれが得意で、彼らは小さい時から発言を皆の前でさせられることに慣れていますから、堂々と立ち向かうわけです。でもこの国に来てまず学んだのが、自分の思っていることを言うこと、つまり間違っていても意見としていい、違っていたら相手の話をよく聞くということ。

ということで腹を据えて先生の表題(各自違うのもイタリア)を聞き、この先生が何の答えを欲しているのかを会話の中から探り出し、心理的から読み取ることから満足する答え方を探します。

どういう答え方をすればこの先生は点をくれるかということですね。

私は人間観察が好きなのでこの土壇場で計算を出していたと思います。でも、人間って追い込まれると力が発揮しますからね(笑) 多分、この試験は、自分の一生の中で一番苦しく一番できないと思っていたことに挑戦した事が受かった瞬間、自分自身にも勝った気がしました。やれないことはないっていつも思っていた中、やはり楽な道を時には選んでいたわけですから。日本では一切勉強したことがないローマの遺跡や美術などにイタリア人と同等に挑んだわけですから。特に外国人でいるということがハンディの中、小さいころから学校で勉強してきたイタリア人が何人も落ちてしまう中、合格したのは自分の中の自信にもなりました。やってみなきゃわからないというのはこういうことを言うのですね。だって、だめか大丈夫かなんて想像であって、実際に起きているのは今、目の前にある事実なのですから。想像は結果出ませんからね。それに人間は駄目な方を考えて自分の受ける傷を最初からできるだけ軽くしようとしますしね。

私たち女性は100%とは言いませんが、やっぱり男性と違って背後に抱えているものが違いますから、いろいろなものに挑戦していけるのも、失敗したらまた次を探せるチャンスがあるからだと思っています。男性は家族を支えていたり一生の仕事を見極めて行かなければいかない時もあるわけで、女性として生まれた私は、女性である特性は十分生かしていきたいって思っています。

イタリアにいると日本のいい部分、悪い部分もしくはイタリアも同じように非常に明確に見えてきます。そんな中いつも思っています、日本人に生まれてよかったって。

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